みんなの、お楽しみの日


死亡宣告」  の章


死ぬ人間は

死ぬその時に
既に自分の終わりを知っている
日時に場所までも

なんでか、判るか

俺様達が、前もって知らせているからさ
本人だけに、事前報告される
死ぬ9日前に日時を
3日前には、より具体的に、

誰もが皆、その事を親しいやつに知らせようとする
しかし
直接的な言葉は、
俺様達によって掻き消される

それでも、人間達にとっての最期の言葉だ
多少の所までは大目に見てやっている
中には感の鋭い奴も居て
其れとなく察してしまう事も有るようだ

この9日前の死亡宣告が
この仕事をやっていて
最も嫌になる瞬間だ

とにかく、感情を持たず
職務を真っ当するのみだ
要らぬ同情は、却って、この世に未練を残させるだけだ
何度でも言う
これは「運命」なのだ




今回の死亡予定者
乙女愛美 7歳 女子
小学2年
生まれ付き、心臓に病を持っている


7年と言う短い人生だが
ここまでずっと闘病生活で
同級生と大声張り上げながら
走り回って、遊ぶ事も出来ず
ほとんど、ベットの上で過ごして来た

神様から漸く
黄泉の世界への立ち入りを許可された
まぁ、いいじゃねぇの
もうすぐ、9日後
これまで苦しめられて来たものから
開放されんだから

おっと、要らネェ事は、考えるな
仕事、仕事







「おい!」













「おい!」


















「起きろよ!!!」

















「おい!てば」















「だれ?」
「パパ?」















「きゃ・・・」
「ばっばばばかっ!!大きな声出すな」
「誰なのあなた、何してんのよぉ」









俺様は死神だ、











「・・・・・・・・・・・・」


「どろぼう?」
馬鹿野郎、そんなもんと、一緒にするんじゃねぇ


本物の死神



乙女愛美、お前は、9日後、死ぬ事に成っている
信じられないだろうが、これは本当の事だ
死ぬ人間にのみ、こうやって知らせる事に成っている
この事は、誰かに話したりしてはいけない
もし、口を滑らせるような事が有れば、
厳しい罰が与えられる
例え、お前の親父やお袋であってもだ


「何故です?」
「何故、私が死ななければいけないんですか」
「病気を治して、お友達と一緒に、お勉強したり遊んだりしたいのに・・・・・・・」

治んねんだよ
もう、治んねんだ
良くは、ならねぇんだよ
もう、これ以上、苦しい思いをしなくて済むんだ

「いやーーーーっ」
「絶対にいやー」
「ううっうっうううっ~」


運命なんだ

アぁ~ア~
ああー、泣き出しちめぇやんの、
何時もながら、
やな、気分だぜ、

まぁ、今晩は、この辺にしとくか
これ以上、言っても
埒が開かねぇや











おい!!何か用事有ったら、何時でも呼べ
俺様はすぐ、現れてやるから






















死亡宣告」  の章