みんなのお楽しみの日
「死神の自己紹介」 の章
誰でも思ってんだろうな
心配するなよ、
死んだ本人は、キレイさっぱり消えて無く成るんだから
啾啾届かず虫の声ってなぁ
俺様の仕事を紹介しておこう
寿命を真っ当した人間達の魂を亡骸から切り離して
黄泉の世界へ運ぶ
「死神」さ
信じられないだろうが、事実だ
お前らには、俺様の姿を見る事も、声を聞く事も出来ないから
その存在すら気付かぬままだと思うが
俺様は、居るんだぜ
何時でも、お前等のすぐ傍に
ただし
勘違いするなよ
俺様は、殺し屋じゃない
無闇に生死を操れる訳ではない
すべて、「運命」なんだ
本当に怖いのは、
寧ろ、お前達じゃねぇーの?
自分達の都合のみを優先して
他の生き物達の事などお構いなしで
更には
テメェ等同士でも
大切な「命」を奪い合い
仕事が減らねぇんだよ
お前等のおかげで
お前等と違って
俺様は、
死ぬ事を許されていない
お前等が忙しくすればする程
俺様に負担が掛かんだよ
「運命」を無視してムチャしやがるから
「命」の要らねぇ奴は
とっと失せて貰って結構な事だが
魂の数には制限が有る事だけは理解しろ
つまり
「生きる」事は運命に逆らえないが
「死ぬ事」は、お前等任せなんだよ
勝手な事されると
俺様の仕事が、増えてしまうんだよ
考えてみろよ
「まだ、生きたい」とか
「今、死ぬ訳には行かない」とか
そうやって想いを残したまま
黄泉の世界へ運ばれる魂が、五万と居るんだ
幼い子供を残した父親
産まれたばかりの赤子を残す母親
年老いた親より先立たなければいけない子供
・・・・・・・・
きつい場面を幾つも見てきたぜ
つい
決まりを犯してしまいそうに成る
万が一
万が一だ
俺様が、その決まりを破った時
その時、その瞬間から
霊力を全て剥奪され
地上に落とされる
今日も仕事が、入ってしまった
気が乗らねぇが
仕方が無い
これも「運命」なのだ
「死神の自己紹介」 の章 おわり
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